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Starlink(衛星インターネット)とTailscale(VPN)を利用することで、光回線や携帯電話の電波が届きにくい山間部や海上に設置したセンサー機器と接続した弊社製品(LNXシリーズ)を、社内のPCから操作することができます。

光回線や、地上基地局の電波を利用した一般的なインターネット環境では、 IPアドレスとポート番号を指定することで、弊社LNXシリーズへ直接アクセスして通信を行うことができます。しかし、衛星インターネットサービス「Starlink」は、CGNATという仕組みが使用されているため同じ方法では簡単に接続できません。この問題を解決するには、一般的にはVPNサービスを利用し、ルータ設定やポート転送設定などを行う必要がありますが、専用機器の追加や、ネットワーク・セキュリティに関する知識が必要になるため、導入や設定の負担が大きいという課題があります。ここでは、こうした複雑なVPN設定を簡単に実現できる「Tailscale」というサービスを利用した接続方法をご紹介します。

ここでは以下のような接続を想定した設定方法をご紹介します。

  • ご紹介する操作方法やサービスは、記事作成時点でのwidnows11を用いた例です。
Tailscaleを介したStarlink遠隔地通信構成イメージ

  1. TailscaleのVPNに接続

    初めに、社内のPCと遠隔地のPCそれぞれにTailscaleをインストールします。
    Tailscaleがインストールされると、タスクトレイからログイン、VPN接続が可能になります。
    それぞれのPCに同じIDでログイン、接続が完了すると、 ブラウザで表示されるTailscaleの管理画面に2つのPCの情報が表示され、両者が「Connected」状態になります。

  2. Tailscale経由で入ってきた通信を別のネットワークへ流すことを許可

    Tailscaleを利用して別のネットワークと通信することを許可するため、社内のPCのcmdプロンプトを管理者(※必須)権限で開き、以下を実行します。

    netsh interface ipv4 set interface "Tailscale" forwarding=enabled

    うまくいけば「OK」が返ります。 
    必要ないときは、

    netsh interface ipv4 set interface "Tailscale" forwarding=disabled

    で設定を戻すことができます。

  3. 遠隔地のPCを機器に接続するための中継器とする

    自身のローカルネットワークを他のTailscaleデバイスに公開するため、以下のコマンドを実行します。

    tailscale up --advertise-routes=192.168.1.0/24

    「192.168.1.0/24」の部分は、中継器とするPCのIPアドレスを元に環境に合わせて設定してください。
    自身のIPアドレスはcmdプロンプトで「ipconfig」を実行して確認できます。
    設定を解除するには、以下のように設定を空で更新します。

    tailscale set --advertise-routes=
  4. Tailscale管理画面でサブネットを承認

    遠隔地のPCの中継器としての設定を許可するため、Tailscaleの管理画面をブラウザで開き「Edit route settings」から、該当のサブネット(今回の例では「192.168.1.0/24」)にチェックを入れ、許可する設定にします。

  5. 拠点間のPC同士がつながっているか確認

    cmdプロンプトで「ping 相手のIPアドレス」で到達できるか確認する。
    相手のIPアドレスは「100.*.*.*」で始まるtailscale管理画面上で確認できる。

    • 相手のPCがスリープ状態などになっていると接続できませんのでご注意ください。
  6. 中継器として動いているか確認

    LNX-210A-W24のIPアドレスを「192.168.1.100」とした場合、 社内のPCから以下のコマンドをcmdプロンプトでで送ると中継器のIPアドレスから応答がります。

    tailscale ping 192.168.1.100
    • LNX-210A-W24と中継器として動かすPCは同じネットワーク内にある必要があります。
    • LNX-210A-W24の設定は方法はマニュアルをご参照ください。
  7. 機器にポート番号で接続できるか確認

    PowerShell(cmdプロンプトは不可)で以下のコマンドを送ると機器との接続確認ができます。
    LNX-210A-W24のIPアドレスを「192.168.1.100」ポート番号を「10001」とした場合、以下のコマンドを送ると接続状況が返ってきます。

    Test-NetConnection 192.168.1.100 -Port 10001

    これが成功すれば遠隔地の機器と社内PCの間で通信できる環境が整ったので、製品付属のアプリケーションなどを利用してLNX-210A-W24を遠隔地から操作することができます。

  • 接続がうまく以下ない場合は、上記手順を確認し、どのタイミングで通信が失敗しているかを確認してください。
  • ご利用のPCやルータなどのセキュリティ設定によっては、上記方法でうまくいかない場合があります。
  • ここでご紹介している接続方法は、2026年5月末時点のものです。

LNX-210A-W24の他にも、IPアドレスを設定して接続できる多くのLNXシリーズとも同様の方法で通信が可能です。
詳しくは各製品ページやマニュアルをご参照ください。


本記事で紹介するサービスやコマンドをご利用いただくにあたり、以下の点についてあらかじめご確認ください。


  • 本記事で紹介するサービスは、あくまで弊社製品をご活用いただくための一つの例としてご紹介するものであり、推奨するものということではありません。
  • ご紹介の操作方法やコマンド等については、十分注意して作成しておりますが、意図せず間違いなどを含む可能性があります。
  • ご紹介のサービスの使用や設定方法に起因するトラブルにつきましては補償対象外となります。
  • ご利用前に必ず使用者の責任にて、十分検証の上ご活用ください。
  • セキュリティ上の対策などは、必要に応じてご自身の責任にて行ってください。

ご不明な点や間違いなどありましたらご連絡ください。
各サービスやコマンド等の使い方や具体的な内容などについては、サポート外となりますのであらかじめご了承ください。

[kw] 2026-05-26 LNX Starlink Tailscale VPN 衛星 遠隔地 TEC-FA


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